西武「52席の至福」乗って食べてわかったこと 抽選倍率50倍超の一番電車を詳細ルポ

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途中でレッドラッキートレインとスマイルトレインが!これもてっきり演出かと思ったら通常の運行だったらしい

私は西荻窪に住む前は大泉学園に住んでいたので、西武池袋線沿線は特に馴染みがある。しかし見慣れた景色がいつもと違って見える不思議。これは決して酔っ払っているせいではない。

列車は途中駅に停車したり、引き込み線で止まったりしながらゆっくりと進む。この日は一番列車ということもあり、撮り鉄さんたちがたくさんいた。そして時々、駅員さんや車掌さんたちが、手や旗を振ってくれる場所もあった。スイッチバックする飯能駅では「ご乗車ありがとうございます。西武鉄道 飯能駅管区職員一同」という大きなポスターが掲げられていた。すごく歓迎されている気がしてうれしい。

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車内では日付入りパネルを持っての乗車記念写真が撮れる

デザートビュッフェはとりあえず全種盛りでお願いした。コーヒーはマシンのセルフサービスで、お代わり自由。カプチーノが美味しかった。

車内販売のグッズなどは特にないそうだが、席にあるコースターは持ち帰ることができる。実はお願いすれば他の柄も1枚500円で販売してくれるとのこと。欲を言えば、乗車券が印刷の1日券だけでは味気ないので、記念乗車証などがあるといいなあ、と思った。できればそれに記念スタンプも押したいところだ。

温泉施設がオープンすれば極楽コースに

楽しい列車旅はそろそろ終わる。

終点の一つ手前、横瀬駅では通り過ぎる時に旗と共に100人くらいの方が手を振ってくれていて感激した。更に終点・西武秩父駅でもブラスバンドや秩父旅館組合の方々、秩父のイメージキャラクター・ポテくまくんが歓迎してくれた。

羊山公園の芝桜がとても美しい。ちょうど見頃だった

ここから歩いて行ける羊山公園は、ちょうど芝桜が見事な時期だった。秩父周辺は観光名所がたくさんあるので、何度行っても飽きることはない。しかも、2017年の春には西武秩父駅構内に複合型温泉施設がオープンする。観光の後に温泉に入って疲れを取り、レストラン列車で食事しながら都心に帰ってくるなんて、かなりの極楽コースだ。

歓迎ムード満載の一番列車は、乗客全員がずっと笑顔だった。今度はぜひディナータイムに乗ってみたい。6月末まではすでに満席だが、7月以降の予約はGW明けにホームページにてお知らせするとのこと。遠くまで行く時間がなくても、税込み1万円で、充分日常から離れることができるこの日帰り旅行、おすすめである。

YASCORN(やすこーん) 漫画家

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2008年から乗り鉄、撮り鉄、メシ鉄。東京都在住。小学館の児童誌でデビュー以来、子どもから大人までファン層は広い。キャラクターデザイン、シナリオ制作、ワークショップ、音楽など多彩に活動。単行本は『おんな鉄道ひとり旅』1巻(小学館・「プチコミック」増刊号で連載中)、初の鉄道ミステリー小説『のぞみ、出発進行!!』(小学館ジュニア文庫)、『メシ鉄!!!』1~3巻(集英社・電子書籍のみ)、『GOGO♪たまごっち!』シリーズなど。「0泊3食おひとりさま電車旅」(横浜ウォーカーWEB・コミックエッセイ)、「鉄道食べすぎひとり旅」(ハルメクWEB)ほか連載中。(写真:坪内政美) 最新情報はTwitterで→@yascorn

 

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