最短距離で達成する人が持つ「3つの仕掛け」 一つの目標に突き進むのは、実は高リスク

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まず「毎日1時間を確保する」のが難しいなら、スキマ時間を使って1時間を捻出すればいいわけです。1時間まとめての確保はできなくても、10分を1日6回捻出するのであれば、集中力も続きますし、忙しいビジネスマンも達成可能です。

「机に向かう」「参考書を開く」という行為ができないのなら、移動中に英単語のリスニングをしたり、ベッドに横になりながら英単語の本を読んだりするのでもいいと思います。

このときに絶対守らなければならないのは、「すぐに取りかかる」ということです。メールチェックしてから、とか、何か食べてから、という取り組みをしていると、結局やらずに終わる日が出てきます。

このように、大切なのは対応の早さを備えた継続性と、その結果としての目標の達成です。核となる目標が決まっていれば、それを実現する方法や勉強の仕方はいくらでも変えていいのです。特に忙しいビジネスパーソンは、「取引コスト」を明確にし、減らしてあげることで、目標への行動の継続性が大幅に改善されるでしょう。

すべての目標が「同じ方向」を向いているか

最短距離で目標を達成するために、「継続性」と並んで大切なこと。それは目標に「一貫性」を持たせることです。

たとえば、私の目標は「母校を世界一の医学部にすること」です。その目標のために、ハーバード大学に留学し、世界一の大学を体験する。MBAを取得し、経営とリーダーシップ能力を磨く。そして医師、研究者として最先端を目指し、大学に還元する。これらは、私の目標を達成するために相乗的に価値を生み出します。

個々の目標に一貫性があれば、その目標に必要な能力、努力、時間が適合し、目標間の結びつきを強め、ムダを省くことができます。

さらに一貫性がある目標は、互いに目標が影響し合うので、もしどれかひとつの目標がその一貫性から外れていた場合に目につきやすく、すぐに修正や変更を加えることができる利点があります。

一貫性を持った複数の目標を設定することで、いろいろな角度から成長することができ、個々の目標の継続性にもつながります。複数の目標を持つ際に、それぞれの目標が自分のミッションと同じ方向に向いているか、考えてみましょう。

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