最短距離で達成する人が持つ「3つの仕掛け」 一つの目標に突き進むのは、実は高リスク

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リスクという言葉はいろいろな場面で使われますが、ファイナンスの世界では、「将来が不確実で、意思決定が難しい」ことを指します。

たとえば、株式取引において株価が下がることが事前に100%分かっていれば、空売りをするなど、リスクをコントロールする手だてを打つことができます。つまり、リスクとは単に「不確実性」のことを指し、そこに良い悪いの尺度はないということです。

私たちがひとつの目標や仕事にばかり集中していると、リスクが高まってしまいます。単一の目標に集中していたら、挫折したときに希望がすべてなくなってしまいますし、ひとつの仕事に専念していたら、リストラに遭ったり会社が倒産したりしたら、生計が立たなくなってしまいます。

目標も「ポートフォリオ」を組むべし

しかし、リスクはコントロールすることができます。株式であれば、個別の銘柄だけを買うのではなく、ポートフォリオを組む(いろいろな株式を組み合わせる)ことで、リスクを軽減、回避するのが当然です。

目標を立てる際も同様に、リスクを軽減できるような「目標のポートフォリオ」を組むといいでしょう。目標を複数持つことで、ひとつがダメになってもほかの目標を目指すことができますし、資格を複数取得しておけば、転職したり別分野に進出したりすることができます。

たとえば、本業以外にも英語を勉強したり、医者であれば、診療スキルのみを磨くのではなく、研究や教育のスキルを向上させたりすることがリスクマネジメントになるでしょう。

本業が疎かにならないかと懸念される方もいるでしょうが、これは一極集中することのリスクを減らし、他分野を本業や将来に生かす、という考え方なのです。ですから、なるべく本業に相乗効果を及ぼすような目標でポートフォリオを組みましょう。本業とまったく関係のないことにコストをかけていては、本業に悪影響を及ぼす場合があるからです。

できるだけ「取引コスト」を減らし、目標自体に一貫性を持たせつつ、ポートフォリオを組んでおく。こうやって仕掛けを作っておけば、壮大な目標の達成にも近づくことができるでしょう。

猪俣 武範 医師、医学博士、眼科専門医、MBA

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いのまた たけのり / Takenori Inomata

1981年5月、千葉県船橋市生まれ、茨城県取手市育ち。2006年順天堂大学医学部医学科卒業。2008年東京大学附属東大病院初期臨床研修医終了。2012年順天堂大学大学院眼科学にて医学博士号ならびに眼科専門医取得。2012年からハーバード大学医学部眼科スケペンス眼研究所へ留学。留学中にはボストン大学経営学部Questrom School of BusinessでMBA取得。2015年11月より順天堂大学医学部附属病院眼科助教として、臨床、研究、教育、経営に携わる。日本の医療従事者の海外留学を支援する一般社団法人JGMS(Japan Global Career Support)を設立し、日本の医療のグローバル化に貢献。趣味は硬式テニス。

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