日本株は買いサイン「二番底」完成にあと一歩 3月14日高値の1万7291円を上回るかが焦点

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18日は大幅続落となったが、19日は反発した日経平均。上値が気になる展開だ

先週の株式市場を少し振り返りたいと思います。東証マザーズ指数は相変わらず強く、9週連続の上昇。2013年5月から続いたモミ合い相場を上抜ける強気サインが出現したことで、小型株は短期的な上げ下げを繰り返しながらも上昇基調が続く可能性が高くなりました。東証1部では、鉄鋼、海運、非鉄金属、機械といった新興国関連が大幅上昇。内需では海外市場での金融セクターの物色の流れが東京にも波及し、保険、銀行、証券が買われました。

米国株のいい流れに便乗できるのか

ところが、注目されていた産油国によるドーハ会合は増産凍結で合意に至らず、円買い、原油安で出鼻をくじかれる格好となりました。20カ国・地域(G20)財務省・中央銀行総裁会議では円安誘導を牽制する見方が示され、短期的にはドル買い・円売りは仕掛けづらい。今週から始まる3月期決算発表を前にして、熊本の震災長期化による業績への懸念も警戒材料となっています。

ただ、いい感じできているのが米国株式。ダウ平均は昨年付けた史上最高値まであと347ドル程度、S&P500はあと40ポイント程度に迫ってきました。海外投資家は例年通り、4月1週に日本株への買いを強め、14週ぶりに買い越し(現物株のみ)に転じました。先週の日経平均は6.5%(1026円高)上昇し、世界の主要市場の中で最も上昇しました。海外投資家の買いが先導したに違いありません。それがたとえヘッジファンドなど短期筋の買い戻しであっても、大きな変化です。米国株高の流れに便乗できるのであれば、これから本格化する国内企業の3月期決算発表も悪材料出尽くしと捉えられ、海外投資家主導の買いで消化できるとみています。

さて、今度は日経平均株価の動きをチャートで振り返り、今後を予想したいと思います。先週は年初来安値となる2月12日の安値1万4865円を前に急反発となりました。4月8日のローソク足の「包み足」、11日の「はらみ足」が相場の分岐点を示唆していたようです。12日の「陽線」は上記の分岐点から方向性を示すサインでした。その後は「マド」を空けながら急加速。「マド」というのは、前日のローソク足との間に空間を作ること。上昇のケースでも下落のケースでも、その方向に勢いがあることを意味します。一方、15日に付けた高値1万6928円は1万7000円に届きませんでした。

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