始まった優先株転換 三菱自動車再建の行方
グループが優先株転換
9月24日、三菱自が1枚のIRリリースを発表した。それにより、三菱自が発行していた第1回A種優先株7万3000株のうち4000株が普通株に転換されていたことが明らかになった。
この第1回を保有するのは三菱重工業、三菱商事、三菱東京UFJ銀行という御三家と三菱UFJ信託銀行。4社のうちどこが転換したかは発表されていないが、転換を行ったのは三菱自の筆頭株主であり、西岡喬会長の出身母体でもある三菱重工である。
実は少し前から、御三家以外のグループ企業による優先株の転換は始まっていた。
8月10日には第3回A種優先株の全1000株が、9月10日には第2回A種優先株2万5000株のうち7900株が普通株へ転換されたと開示されている。
いずれも転換主体は明示されていない。が、第3回は保有が1社しかないため、それがJXホールディングスであることは明らか。対して、第2回は東京海上日動火災保険や明治安田生命保険、三菱電機など7社が保有する。各社とも「個別銘柄についての話はできない」とノーコメントを貫いており、どこが転換したかは確認できない。