モスバーガーの正念場、脱創業家の行方は?

櫻田厚氏が社長退任、法務畑の役員が昇格

改革は店舗の8割近くを運営するFCにも及んだ。初期の頃に契約して、惰性で続けていたオーナーとは契約を打ち切り、高齢化が進んだオーナーに対しては、専門部署を設けて世代交代を促した。結果的に、FCオーナーは690人から450人へと、絞り込まれていった。

しかし、厚氏が社長に就任した当初の全店売上高は1276億円、モスバーガーの店舗数は1525店だったのに比べ、直近は1064億円、1370店と、規模が縮小している。

この20年ほど、売上高は停滞気味だった

40年超にわたってモスにかかわってきた櫻田厚氏。創業家に依存しない体制を築けるか(撮影:尾形文繁)

「よくいえば安定、悪くいうと成長の度合いが低かった」(厚氏)。外食業界の市場規模が縮小傾向にあるとはいえ、優れた経営手腕を発揮したとはいえないだろう。

後任に指名した中村氏は、法務畑出身で、現場経験は乏しい。厚氏は「物事を整理したり、理論化できるのが彼のいいところ」と評価する。当面は厚氏が海外事業を統括し、中村氏が国内を担当する。2年後をメドに、権限の大半を委譲する計画だ。

新社長の課題は、櫻田家に依存した経営を脱し、停滞する国内のモスを成長軌道に乗せること。そのためには、店舗数の8割近くを占めるFCオーナーの信頼を得られるかが、カギを握る。

「週刊東洋経済」2016年4月23日号<18日発売>「核心リポート06」を転載)

ビジネスの人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • 新型コロナ、長期戦の混沌
  • ボクらは「貧困強制社会」を生きている
  • 若者のための経済学
  • 本当に強い大学
トレンドライブラリーAD
人気の動画
パチンコホール「ガイア」店舗撤退で大激変する勢力図
パチンコホール「ガイア」店舗撤退で大激変する勢力図
ネットで生卵がメチャメチャ売れる驚きの理由
ネットで生卵がメチャメチャ売れる驚きの理由
やる気を削がれる人と奮起する人の決定的な差
やる気を削がれる人と奮起する人の決定的な差
「名岐アパレル」で連鎖倒産、産地の厳しい現実
「名岐アパレル」で連鎖倒産、産地の厳しい現実
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
サプライズと配当成長株で勝つ<br>株の道場 成長先取り編

菅首相の退陣決定を受け、東証株価指数が31年ぶりの高値へ急騰。日経平均株価も3万円を超えました。本特集では9月17日発売の『会社四季報』秋号を先取りし、上方修正期待の大きいサプライズ銘柄を抽出。株価上昇を享受する方法を会得しましょう。

東洋経済education×ICT