音声認識で脚光のアドバンスト・メディア

鈴木清幸社長に聞く

 今期は保有する米MModal社の株式を譲渡することで、特別利益を計上。最終益は3億円を上回る。15億円程度の売上高に対し約2億円と比重の大きかった研究開発費も来期以降は抑制されるという。

「TOBに応えて株を売り、ドル資金が豊富にできた。それでロイヤリティの8年分の先買いをしたので、開発費をかなり減らすことができる」

大赤字となっている持分会社、サイバークラーク研究所も今期で撤退する。大株主であり、合弁相手であるニチイ学館との関係も後退しそうだ。

「サイバークラーク研究所は、資金をもって、赤字をもちながら一挙にいく戦略だったので、やりたかったのですが、ニチイさんが撤退してしまったので、仕方がない」

アドバンスト・メディアは年初に1億円の追加投資を行っただけに、残念という思いがあるようだ。ただ、4~6月期に9700万円の持分赤字を出した事業だけに、来期以降の経常利益の改善も期待できそうだ。

また、下期集中だった事業収益も構造改革の結果、平準化することができると見通す。来期のイメージもぐんとよくなっているようだ。

「いままでは、半信半疑ながら目標値を出すものの、それが実行できなかった。いまは逆に低く出せていて、どこまでいけるかというイメージがつかめている」

今後の目標として掲げるのがソフトコミュニケーションの実現だ。

「人が機械にあわせなければいけないハードコミュニケーションを変えたい。人間本位で自然なソフトコミュニケーションでなければ、みんな使ってくれない。スティーブ・ジョブスはタッチパネルという技術を使って、ソフトコミュニケーションを先に作ってしまった。コミュニケーション革命をやったおかげで、スマホという素晴らしい産業が興っている。我々が提案するのは、声が価値を生み出すサービスと人間がしゃべった言葉を記録するサービス。それがいよいよ幕を開けた」

大口ユーザーのサービスの中に入り、使った分だけ収入が膨らむビジネスへ移行したことで、実力先行のきらいがあったアドバンス・メディアが、ようやく浮上するときを迎えつつあるようだ。

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