「ビットコイン」の健全化で何が起きる?

放置から法整備へ、利用者の増加に期待の声

日本のレストランでもビットコインを使えるケースが増えている(撮影:尾形文繁)

「ビットコイン」をはじめとする仮想通貨に対して、ついに法の規制が及びそうだ。3月4日、仮想通貨の定義を含めた資金決済法の改正案を政府が閣議決定し、国会に提出した。

これまでは、単なる「物」として扱われていた仮想通貨は、今回の改正案で、電子的方法によって記録され、不特定多数の者との間で法定通貨との交換や物品売買時の支払いに利用でき、電子的に移転することが可能な「財産的価値」として定義された。ついにその具体的な中身が明確になったといえる。

一部報道では、ビットコインが「貨幣」や「通貨」と認定された、と報じられていた。しかし、法律上の貨幣とは、100円などのコインを指す。通貨も強制通用力があるものをいうため、これらには当たらない。「Suica」などの電子マネーと同様の交換機能があることが認められたというのが正確だ。ただ、これまでの放置状態から、その存在に法的なお墨付きを得たことで、地位が向上することは間違いない。

G7各国はすでに関連法を整備

このタイミングで政府が法改正に踏み切ったのは、目下、マネーロンダリングやテロ資金対策のための法整備を迫られていたことが背景にある。今年5月下旬に開催されるG7伊勢志摩サミットでも、テロ資金対策は主要議題となる見込みで、すでに日本を除くG7各国のほとんどが規制を導入済みだ。

日本では、2014年に発生したマウントゴックス社の「ビットコイン消滅事件」の印象から、仮想通貨に対して懐疑的な見方がなされることもある。しかし、同事件ではマルク・カルプレスCEOが横領の容疑などで逮捕されており(同氏は否認)、一事業者の犯罪であった可能性が濃厚だ。当時もビットコインのシステムそのものに支障が生じていたわけではない。

そのシステムとは、発行者も管理者も存在しない、というもの。円やドルなどの法定通貨は国や中央銀行が発行・管理しているわけだが、仮想通貨は「ブロックチェーン」と呼ばれる取引の記録を、多数のコンピュータで形成するネットワークが全体として維持している。こうした仕組みは、Peer to Peer(P2P)と呼ばれている。

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