高まる「4月追加緩和」の可能性

弱い評価が目立つ日銀の景気判断

 3月15日、政策変更を見送った日銀(写真)だが、同時に発表された声明に盛り込まれた経済・金融に関する情勢判断は、弱い評価が目立つ内容だった。(2016年 ロイター/Toru Hanai)

[東京 15日 ロイター] - 3月会合での政策変更を見送った日銀だが、同時に発表された声明に盛り込まれた経済・金融に関する情勢判断は、弱い評価が目立つ内容だった。特に海外経済の減速が強調され、この基調が継続すれば、4月の追加緩和の可能性も高まる。マイナス金利効果が十分に出る前の決断があるのかどうか、日銀と市場との神経戦がいよいよ本格化する。

マイナス金利の効果浸透に時間

黒田東彦総裁は会見で、1月29日に導入を決めたマイナス金利付き量的・質的金融緩和(マイナス金利付きQQE)の効果を問われ、「実質金利がかなり大きく低下しているので今後の設備投資、住宅投資などにポジティブな影響が出てくる」と自信を示す一方、実体経済への波及には「ある程度の期間はかかる」と語った。

もともと金融政策の効果が実体経済に波及するには、半年から1年程度かかると言われる。今回は海外要因を背景とした市場の不安定な状況が続く中、短期的に効果が表れるはずの株高・円安も進まず、初のマイナス金利導入で金融界の対応なども必要でとなり「効果を実感するには、従来の政策よりも時間が必要ではないか」(国内金融機関)との声もある。

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