ファミリーレストラン事業へ進出、居酒屋勝ち組・ワタミの腹積もり
多角化事業はまだ伸びる余地があるが、主力の「駅前型」の居酒屋展開はさすがに急成長が一巡した。ワタミとしても、「現在、国内に約600店展開しているが、この形態では800店が限度」との認識を持つ。
国内でさらに成長するためには、未開拓の郊外エリアにも進出する必要がある。同社が目指すファミレスは、ランチ1000円、ディナー2100円の客単価に設定。アルコールの比率を下げ、食事メニューを充実させることで、家族客の取り込みを狙う。
次の一手に打って出たワタミ。業界内からは「閉店したファミレスの居抜き物件を活用するのでは」と、同社のしたたかな出店戦略を予想する声が聞かれる。一方で「構造的な不況業種に参入して勝算はあるのか」(外食コンサルタント)と疑問視する見方もある。
“ワタミ流”はファミレスでどこまで通用するのか。業界はかたずをのんで見守っている。
(田宮寛之 撮影:尾形文繁 =週刊東洋経済)
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