シャラポワ薬物、なぜ企業の対応が早いのか 「疑わしきは罰」という姿勢強める企業

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また、女性アスリートに対してダブルスタンダードが存在するとの批判が上がる一方、複数の業界関係者は、かつてのタイガー・ウッズの性的スキャンダルやコービー・ブライアントのレイプ疑惑が、現在のソーシャルメディア主導の文化においては異なる展開となるだろうと話す。

以前であれば様子見をしたようなこうした問題に対して、企業は直ちに取り組むことが求められており、五輪が行われる年だけにそのプレッシャーは高まるばかりだと一部の人はみている。

迅速な行動に出るべき理由

シャラポワと契約している消費者製品メーカーであれば、なおさら悪いニュースから距離を置くためにより迅速な行動に出るべき理由が他にもあると、業界関係者は指摘する。

「ライフスタイルのブランドを築くには多大な時間とカネが必要だ」と、スポンサー契約で企業側の代理人を長年務めるマッカーター・アンド・イングリッシュの弁護士、ゲーリー・フェクター氏は語る。

同氏によれば、シャラポワに払い過ぎていたと感じていたかもしれないスポンサーにとって、彼女の告白は「裏口から出ろ」と言わせるようなものだという。

シャラポワに近い人物によると、彼女のチームは、ナイキとポルシェが契約の完全解消ではなく、一時停止をしたことに安堵しているという。今後の契約再開への扉を完全に閉めてはいないことを意味するからだ。

だが短期的には、シャラポワの立場が打撃を受けるのは必至だ。

有名人の影響力をはかるマーケティング・アームの「信頼度」指数で、シャラポワの数値は大きく低下するだろうと、同社マネジングディレクターのマット・デルゼル氏は話す。

企業のためにスポーツ選手をランク付けする米オムニコム・グループ傘下の同社によれば、シャラポワは、元米大リーグのスター選手デレク・ジーターや女優で歌手のデミ・ロバートなどと並んで、現在3番目のグループに位置している。

(Ben Klayman記者 翻訳:伊藤典子 編集:下郡美紀)

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