精神病とモザイク タブーの世界にカメラを向ける 想田和弘著~モザイクは撮影側の保身 無責任な報道を可能にする

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 精神病患者と健常者とを簡単に分けられるのか、というのも著者のテーマの一つだ。許可をとって撮り始めたら、患者さんではなくて診療所のスタッフだったという話が紹介されているが、その垣根は本来存在しているのか曖昧だ。モザイクのように、自分たちで勝手に境界を作って隔てているだけかもしれず、それが「病気」を過度に作り出しているのかもしれない。

診療に長年関わってきた山本昌知医師、精神科医の斎藤環氏との対談も収められており、読み応えがある。

そうだ・かずひろ
映画監督。ニューヨーク在住。1970年生まれ。東京大学文学部宗教学科卒業。『選挙』で、ベルリン国際映画祭正式招待・ピーボディ賞、『精神』も日本公開前より海外映画祭での受賞多数。テロップ、ナレーション、BGM等なしの観客の自由な思考を促す映像表現(「観察映画」)が国際的に高い評価を受けている。

中央法規出版 1470円 242ページ

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