雲泥の差!「駅前スーパー充実度」を徹底比較 23区内各線を独自調査

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上位にランクインした京浜東北線、東京メトロ有楽町線、中央線、西武池袋線の4路線の詳細を見てみよう。京浜東北線横浜方面は大井町にイトーヨーカドーや西友など、蒲田にはマルエツや東急ストアがあり、その他も大変充実している。

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成増駅周辺にはスーパーが多い。写真は東武東上線の成増駅前(写真:tishii2469/PIXTA)

東京メトロ有楽町線(和光市方面)は、地下鉄成増駅の充実ぶりが注目すべき点である。西友やダイエーなどがあり、そのほかを含めると5軒の駅前スーパーがある。

すぐ近くに東武東上線の成増駅があり、それとの相乗効果も大きく影響している。成増駅周辺にはスーパーではないが家具や家庭用品を扱う「ニトリ」もあり、日常の買い物には不便しない。また、同線は多くの駅で複数の駅前スーパーがあるのも特徴だ。

中央線は、中野や高円寺に多くの駅前スーパーがあることで上位に入っている。また、中野・高円寺・阿佐ヶ谷・荻窪などの駅前には西友がある。西武池袋線には、駅周辺に西友のある駅が多く、また石神井公園にはイトーヨーカドーもある。

【2021年6月25日20時35分 追記】記事初出時、中央線の駅前スーパーについての記述に誤りがあったため、上記のように修正しました。

実はスーパーが少ない東横線

一方、平均軒数が1軒に満たない路線を下から挙げると、京葉線、東京メトロ南北線、東京メトロ有楽町線(湾岸方面)、東急東横線となる。

京葉線や東京メトロ有楽町線(湾岸方面)は、最近タワーマンションによる住宅開発が進んでいるとはいえ、オフィスや工場、倉庫も多く、生活のための商業施設である駅前スーパーが少ないのは仕方ない。東京メトロ南北線についても、比較的最近できた路線であることから、現状では商業施設があまり充実していないといえる。

意外なのは東急東横線だ。東急は系列に「東急ストア」というスーパーマーケットがあるにもかかわらず、駅前に東急ストアの店舗がない駅もある。

東急東横線に駅前スーパーが少ないのは、沿線に東急系列以外のスーパーがあまり進出していないためでもある。東急はどちらかというと「囲い込み」をしたがる傾向があるため、それがかえってほかのスーパーを寄せ付けない形となっている。東急ストアが駅前にある駅は便利だが、それ以外に何もないとなると不便である。

なお、同じ東急でも、歴史の浅い田園都市線沿線には、東急ストア以外のスーパーも進出しており、東急各線ではもっとも平均軒数が多い。

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