様変わり!「世界最速列車」国別ランキング 列車性能ではわからない「表定速度」で比較

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東海道新幹線・新横浜―名古屋間の表定速度は時速249km(写真:Studio TRESURE/PIXTA)

東海道新幹線「N700A」および「N700系」の営業最高速度は時速285kmだ。東京―新大阪間515kmを最速2時間22分で走り抜ける。これを時速に換算した実際の営業速度(表定速度)を計算すると時速217kmということになる。品川、新横浜、名古屋、京都、といった途中駅に停車するためロスが生じているからだ。途中駅に停車しない新横浜―名古屋間316kmの所要時間は76分。この場合の表定速度は時速249kmということになる。

このように営業最高速度と表定速度の間にはかなりの開きが生じている。JR東海は開きが生じる理由として2つの点を説明している。まず、東海道新幹線では最高時速が270kmの「700系」も走行しており、最新の性能をフルに発揮できないという点だ。とはいえ、700系は2019年度末までにすべてN700Aに置き換えられる予定だ。そうなれば、東京—新大阪間の所要時間が多少短縮し、表定速度アップの余地は出てくるかもしれない。

カーブの手前では減速が必要

もう1点は、全区間を時速285kmで走行できるわけではないという点だ。東海道新幹線が時速285kmで走行できるのは直線区間と曲線半径3000メートル以上の比較的緩やかなカーブ区間のみ。直線区間であっても、カーブの手前などでは減速が必要だ。

一方、山陽新幹線区間では最高時速が300kmに跳ね上がる。が、東海道新幹線同様、山陽新幹線区間でもつねに最高速度で走れるわけではない。ノンストップの最長区間である広島―小倉間192kmの表定速度を計算すると時速256kmとなる。

東北新幹線「E5系」の最高速度は国内最速の時速320kmを誇る。東京—新青森間713kmを最短2時間59分で走る。表定速度に直すと時速238kmとなる。ノンストップ区間大宮―仙台間294kmを1時間7分で走行する。表定速度は時速263kmである。やはり最高速度と表定速度の間には開きがある。

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