党名変更でピンチ!民主くん「雇い止め」危機 公認ゆるキャラの処遇はどうなるのか?

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街頭で活躍中の民主くん。この姿はもう見られなくなるのだろうか?

そんな姿が「けなげだ」としてネットでの評判はよかった。そのためだろう、今回の民主くんの危機に対しては多くの同情の声が寄せられている。

「民主党という名前がなくなっても、民主くんは民主くんのままでいてほしい」

「新党でもゆるキャラを作って、民主くんはお父さん枠で残してもらえないか」

「お払い箱にするのはもったいない」

「もし解雇の場合は手厚い対応をとる」

これを受けて長妻昭代表代行は、2月25日の会見で「我々は労働者を大切にする政党だから、もし解雇の場合は手厚い対応をとる」と明言。公認キャラとしての「契約の更新」にも、「(新党結成に関する)協議会に臨んでいきたい」と語っている。

こうしたことがニュースになり、この日の午後に開かれた8者会合(代表、幹事長、2名の代表代行、参議院議員会長、政調会長、国対委員長、選対委員長が参加)では、民主くんの存続案も話題として出たという。

一方で民主くんはツイッターで、「○○党と民主くんとなかまたち」という新党名を提案して起死回生を目論む一方で、「今までお給料もらったことがないので、たぶん退職金は出ません」と、民主党の「ブラック企業ぶり」を暴露。万が一の転職先については、アメリカの民主党や山形県内のこんにゃく玉工場への売り込みも視野に入れているという、したたかさぶりも見せている。

新党構想のとばっちりをうけた民主くんの「雇い止め」「契約打ち切り」騒動。もちろん民主くんはキャラクターに過ぎないのだが、乱暴な扱いは禁物だ。雇用問題を主要政策のひとつとする民主党にとっては、雇用問題への本気度を示す好機とするべきだろう。

安積 明子 ジャーナリスト

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あづみ あきこ / Akiko Azumi

兵庫県生まれ。慶應義塾大学経済学部卒。1994年国会議員政策担当秘書資格試験合格。参院議員の政策担当秘書として勤務の後、各媒体でコラムを執筆し、テレビ・ラジオで政治についても解説。取材の対象は自公から共産党まで幅広く、フリーランスにも開放されている金曜日午後の官房長官会見には必ず参加する。2016年に『野党共闘(泣)。』、2017年12月には『"小池"にはまって、さあ大変!「希望の党」の凋落と突然の代表辞任』(以上ワニブックスPLUS新書)を上梓。

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