カリフォルニア超高速鉄道、実現へ向け一歩前進--資金集め、環境問題…全通までには曲折も

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 今回の高速鉄道計画は、コップ委員長によると、アナハイムとロサンゼルスを結ぶ30マイル(約48キロ)は2010年から3年をめどに、サンフランシスコからサンノゼ(約50キロ)は2011年から3年をめどに開業。サンフランシスコからアナハイム(約750キロ)まで全線が完成するのは2018年から2022年の予定という。
 
 総建設費は「昨年の段階で約330億ドル」(コップ委員長)といわれる膨大な額だ。州は債券以外の残りの資金は連邦政府からの補助金、地元民間企業などからの投資、プライベート・エクイティ等を見込んでいる。だが、現在の世界同時不況という経済環境を考えると、資金集めの道は順風満帆とはいかないのではないだろうか。
 
 だが、コップ委員長は「資金集めより、技術や設計の方が困難」という。すでにメンローパーク、パロアルト、アセトンなどの高級住宅地を抱える各市から、高速鉄道が環境に与える問題について、各種の申し入れが行われている。

(Ayako Jacobsson =東洋経済オンライン)

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