米アマゾン、一般人への宅配委託強化のワケ 配達対象商品の急拡大でコスト圧縮を狙う
現在、アマゾン商品全般を宅配するドライバーがプライム・ナウ商品を取り扱うことは認められていない。しかし、「今年後半には」両方の商品を配達可能にするという。
同社の広報担当者は17日、テキサス州でフレックスサービスを受託しているドライバーが、プライム・ナウだけではなく、アマゾンの取扱商品全般を配達していることを認めた。詳細には触れなかったものの、アマゾンが「顧客に迅速なサービスを提供するとともに配達パートナーの機会も拡大させる、新たな手法を探っていく」と述べた。
また、アマゾンのある役員は最近の決算説明会で、繁忙時の宅配を自前で行う機会を増やす意向を示していた。
地場の宅配業者にも利点
物流業者にとっては、最後の配送拠点から顧客宅までの「ラストワンマイル」が配達の迅速化とコスト低減を図る上で重要性を増している。特に、地場の中小業者が荷物の配達を手がけているような田舎では、アマゾン・フレックスのようなサービスでコストを低減する余地は大きい。
物流技術会社グランド・ジャンクション(本社・サンフランシスコ)のロブ・ハワード最高経営責任者(CEO)は、こうした地域でかかる費用は配送コスト全体の平均35%を占めると指摘。新サービスはアマゾンの競争力強化に大きく貢献するだけでなく、「地方の配送業者にとっても死刑宣告ではなく、新たな道を開くものだ」と分析している。
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