大統領選で変わる? アメリカの対中政策
近づくアメリカ大統領選挙
いよいよアメリカ大統領選も1月から予備選挙が始まり、本格的な段階に入ってきました。私は個人的にはアル・ゴアが出馬すればいいのにと思っていますが、その可能性はきっと“量子論的”に小さな値でしょう。
アメリカの大統領選挙は、2008年11月4日から実施される予定です。そこで当選した候補者は、2009年1月20日に正式にアメリカ合衆国大統領となるわけです。ただ、大統領選の前に政党の候補者を選出する「予備選挙」があります。大統領選では、この予備選挙が非常に重要です。
まずは2008年1月にアイオワ州で、民主党と共和党ともども予備選挙があります。このアイオワを誰が抑えるか--。それが、予備選挙の勢いをつける上で重要になります。そして通常であれば2月5日の「メガ・チューズデー」と言われる(昔は3月に集中したため「スーパー・チューズデー」と呼ばれていました)主要州での予備選挙があり、各党の候補が決まるわけです。
私は、共和党が2006年の中間選挙で負けてから、米中関係は変化してきたと見ています。そもそもアメリカの戦略は、WTOなど国際機関を通じて中国を国際システムに取り込むという戦略でした。しかし最近は、アメリカは中国に妥協し始めたように思えます。中国の外交はしたたかです(あまり知られていませんが、外交政策を分析するシンクタンクもあるようです)。中国はアメリカだけでなくヨーロッパ、そして国境を接するロシア、インドともうまく調整しながら、外交政策を進めているのです。