「貨物新幹線」は本当に津軽海峡を走るのか

青函トンネル貨物輸送のあるべき姿とは?

青函トンネルの中を走る貨物列車。新幹線の開業後はどのような姿になるのか(写真:つぼ / PIXTA)

正月のニュースで「貨物新幹線」構想に驚いた人も多いだろう。1月1日に北海道新聞が1面トップで、次のような内容を報じた。

国土交通省とJR北海道、JR東日本、JR貨物などが、2020年代前半の実用化を目指し、新幹線仕様の貨物列車を開発。コンテナを直接載せる方式で、3月開業の北海道新幹線・新青森―新函館北斗間に走らせる方向で検討を始めた、というものだ。

これまでも存在した貨物新幹線構想

実は、貨物新幹線というアイデアは、これまでも存在した。たとえばJR貨物は、高速道路の中央分離帯を貨物専用鉄道に転用する「東海道物流新幹線」構想を打ち出したことがある。

最近ではJR九州元社長の石井幸孝氏が、新幹線の走らない夜間に貨物特急を走らせる構想を唱えている。既存の新幹線の座席を撤去し、大手宅配会社の専用ボックスを積み込むという、手軽で実現性が高そうなアイデアだ。

JR北海道は「トレイン・オン・トレイン(TOT)」という構想を発表している。コンテナ車を台車ごと新幹線貨車に積み込み、新幹線電気機関車が時速200キロメートル以上で走行するというものだ。すでにモックアップ車両も作成されている。

今回報じられた案は、このTOTの変形版だ。コンテナ列車から新幹線へ、コンテナごと貨物を積み替える。いわば「コンテナ新幹線」というべきアイデアである。

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