バズフィードが沖縄にも記者を配置するワケ 「難しい問題にも正面から取り組んでいく」

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――日本法人の株式保有割合は米バズフィード51%、ヤフー49%です。ヤフーニュースとの関係はどのようになりますか。

古田:特別扱いはありません。ヤフーには立ち上げを支援してもらっていますが、ヤフーニュースにとっては、数多くあるコンテンツ提供メディアの一つがバズフィードであるにすぎません。最初にヤフーニュースの編集スタッフに会ったときに話したのは、バズフィードのコンテンツだからといって贔屓するようなことはしてほしくない、ということでした。

もちろん、こちらから望むこともしません。そんなことをやってしまえば、ヤフーニュースの編集権を侵してしまうことになります。彼らに「さすがバズフィードのコンテンツだ。使いたいな」と思ってもらえるような記事を作ることが僕らの務めです。

日本で最大規模のメディアになりたい

――日本のユーザー数、あるいはサイトの閲覧ページ数(PV)をどれくらいにしようと考えていますか。

米国バズフィード編集長のベン・スミス氏(写真右)は「シェア数をより重視している」と語る

古田:数字については、僕も(新聞記者時代に)必ず質問をしていました(笑)。ですから気持ちはわかるのですが、具体的な数字の話はできません。

常に言っているのは、より多くの人に読んでもらえるメディアになりたいということです。いずれは日本で最大規模のメディアになりたいというようなことは話しています。

スミス:私たちはSNSでのシェア数、PV、訪問ユーザー数、滞在時間といった複数の指標を総合的に見ています。

PVも指標の一つですが、シェア数をより重視しています。タイトルと内容の両方が良くないとシェア数は伸びない。シェア数はごまかしが効かない指標だと考えています。

――日本でターゲットにする読者の年齢層は?

古田:あえていえば、僕らのスタイルは、ミレニアル世代(1980年代から2000年代初頭に生まれた層)に受け入れられると考えています。でも、はじめから限定するのではなく、なるべくいろいろな人に読んでもらいたいですね。

                         (撮影:尾形文繁)

山田 泰弘 東洋経済 記者

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やまだ やすひろ / Yasuhiro Yamada

新聞社の支局と経済、文化、社会部勤務を経て、2014年に東洋経済新報社入社。IT・Web関連業界を担当後、2016年10月に東洋経済オンライン編集部、2017年10月から会社四季報オンライン編集部。デジタル時代におけるメディアの変容と今後のあり方に関心がある。アメリカ文学、ブラジル音楽などを愛好

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