三菱自のPHVと新安全技術の実力 トヨタ、スバルを追走
中尾取締役は、この分野で先行したプリウスPHVについて、「そもそもプリウスはCセグメントのセダンタイプであり、空気抵抗や車体の重さという点でSUVと比較して燃費性能の面で利点が多い。われわれはSUVクラスでプリウスPHV以上の数値を目標としている。仮にわれわれがセダンタイプの車種に今回のシステムを導入すれば、プリウスPHVと同等以上の燃費は確保できる」と述べ、ライバルに対抗心を燃やした。
気になる価格帯だが「現状ではまだ決まっていない」(中尾取締役)としながら、「高価格で売れるとは考えていない。今のガソリン車と同じ値段は難しいが、お客様がそんなに負担されることないレベルの価格展開をしていきたい」(同)という。
また、今回のアウトランダーのPHVと同時に発表されたのが、衝突回避や先行者の追従走行を行う安全運転支援システム「e−Assist(イーアシスト)」だ。
安全運転システムとしては、富士重工業(車名ブランド・スバル)の「アイ・サイト」が先行している。スバルはこのシステムの投入によって主力車種の「レガシィ」や昨年発表した新型「インプレッサ」の販売を伸ばしている。現に2010年5月の新アイ・サイト発売以降、国内で販売するレガシィのアイ・サイト装着率は90%にのぼる。
今回、三菱自が発表した衝突防止システムの特徴は電波レーダーを使用した点だ。スバルの「アイ・サイト」はカメラを使用するが、三菱自の「イーアシスト」は電波レーダーを用いることで先行車への追従走行や衝突回避を実現する。