韓国でスマホ紛失が年28万件 悲鳴上げる保険業界

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窃盗犯の顔を撮影しメールするアプリも

こうした状況のため、紛失や盗難に備えたアプリケーションが大人気となっている。アプリは大きく二つに分けられる。

紛失、盗難を事前に防ぐものと、紛失した後に住民登録番号や個人アルバムなどの個人情報の流出を防ぐものだ。企業活動に使われるスマホやタブレットPCからの情報流失を防ぐ、モバイル危機管理(MDM)ソリューションも、新たなソフト分野になっている。

嶺南理工大学とベンチャー企業であるダウルD&Sが今年5月に開発した「ドント・タッチ」は、盗難防止用アプリの一つ。他人がこのアプリを解除せずに触ったり持ち出したりすれば、動作認識センサーが感知して警報音を鳴らす。警報はスマホの持ち主だけが止めることができる。

窃盗犯の顔を撮影する機能があるアプリも出た。他人がロック機能を解除しようとした場合、自動的にその者の写真を撮り、別のアドレスに電子メールを送るようになっている。持ち主に緊急電話がかかる機能もある。

アイフォーン、アンドロイドともに対応する「スマートイー」は、スマホの電源をいったん切って再起動させる際に、電子メールですぐに位置情報を伝えてくる。

アン・チョルス研究所が開発した「V3モバイル」は、モバイル機器向けウイルス対策のアプリで、遠隔ロック機能とファイル暗号化機能がある。スマホ内の住所録や写真、動画などを削除したり暗号化できるようにした。

何よりスマホをなくさないことが一番だが、なくしたときには使えなくすることが最善の方法ではある。こうしたアプリが今後、もっと出てくるだろう。

(韓国『中央日報エコノミスト』8月6日号/キム・テユン記者 =週刊東洋経済2012年9月8日号)

記事は週刊東洋経済執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。

 

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