竹島問題で強硬姿勢も、経済関係で戦々恐々

不安広がる韓国政府

日本の竹島(韓国名・独島)上陸に天皇への謝罪要求。韓国の李明博大統領の行動の発端は、慰安婦問題でうまくいかない焦りから生じたものだろう。

昨年8月、韓国の憲法裁判所(最高裁)が、旧日本軍によって従軍慰安婦にされた被害者の賠償請求権について、韓国政府が何の措置も講じなかったのは憲法違反との判断を下したことが伏線になった。

最高裁の判断に、韓国政府は衝撃を受けた。賠償を含めた措置を日本側に求めたが、日本は1965年の日韓基本条約で解決済みというのが従来からの立場。そのうえで日本からいくつかの提案があったものの、韓国側は拒否したという。そこで、昨年末の日韓首脳会談で李大統領が慰安婦問題について日本側に迫ったものの、野田佳彦首相はじめ日本側を困惑させただけに終わった。

「あれほど言ったのに日本は何もやってくれない」。李大統領が就任当初掲げた公約はどれも実現できないまま、政権はすでにレームダック化。焦りが出た李大統領は「日本には何を言ってもいい」という韓国らしいナショナリズムに訴えて出た。だが、どれだけ日本からの反発を食らうか、見当もつかなかったのだろう。実際、「今回の行動は大統領府の単独だった。各省庁には十分に説明されていなかった」と、韓国の外交通商省関係者は打ち明ける。

大企業経営者出身で「CEO大統領」と呼ばれた割に、李大統領は深く結び付いた日韓の経済関係への影響を深く考えなかったのか。 

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