竹島問題で強硬姿勢も、経済関係で戦々恐々

不安広がる韓国政府

300億ドル規模の日韓スワップ協定の枠縮小・取り消しを日本側が示唆しても、「外貨準備高(7月3143億ドル)は豊富。当面必要ない」と韓国の財政企画省関係者は言う。一方で「日本の財務省と良好な関係を続けてきたのに……」とも漏らす。日本の金融関係者は「実際に利用するかどうかは関係ない。この協定があることが市場の安心感につながり、調達がしやすくなる。今の外貨準備高では、市場が不安定になったときに市場から狙われないと断言できない」と指摘する。

経済産業省に当たる知識経済省からも「日本企業を誘致せよとの大統領の要望に応え、これまでいくつもの対日プロジェクトをやってきたのに」という恨み節が聞こえてくる。

アジア経済研究所動向分析研究グループ長の奥田聡氏は「大統領府や韓国メディアが“日本何するものぞ”と騒がしい一方で、財界関係者からは日本を批判する声は聞こえてこない」と指摘する。韓国企業は日本への依存度も高い。「日本との関係が深い今、経済界は慎重にならざるをえない」(奥田氏)のが現実だ。

世界へ日本の立場をアピール

来年2月に任期切れを迎える李明博政権に、これ以上言っても何も変わることはない。それよりも、次期政権に向けて、「尖閣諸島も含め、国際司法裁判所(ICJ)への提訴手続きを粛々と進めたほうがよい」と神戸大学大学院の木村幹教授は指摘する。スワップ協定見直しは「韓国の中国側への接近を招き、仮に韓中スワップ協定締結となると、日本の解決能力のなさが世界に広まってしまう」(木村教授)ため、竹島の領有権問題を国際社会に粛々とアピールしたほうが得策というわけだ。

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