就活に役立つ!「会社四季報」使いこなし術【第8回】--会社は誰のもの?株主を見極めよ!
会社(企業)には株式会社、有限会社、合資会社、合名会社などさまざまな種類があります。「会社四季報」に掲載されている企業は、例外なく「株式会社」です。
会社を立ち上げて事業を運営していくのには多くの資金が必要となります。1人や1社で用意できる場合もありますが、金額が大きいとなかなか大変なことも少なくありません。そこで株式会社は株式(株券)を発行して、それを複数の人や企業に買ってもらうことで事業に必要な資金を集めます。
これを「出資」といい、出資する主体の企業や人などが株主です。法律的に株主は会社の所有者に当たるとされています。社長や取締役などの役員、社員・従業員は会社の所有者ではありません。所有者である場合もありますが、それは同時に役員や従業員が株主であるときです。
第7回でも取り上げましたが、「発行済み株式数」というキーワードがここでもまた関係してきます。株式会社が発行する株券の数は一律ではなく、企業の大きさなどによって差があります。その発行済み株式数のいくらを握っているのかをパーセンテージ(%)で表したのが「持ち株比率」というワケです。
基本的には持ち株比率を見ていくと、その会社の実質的な所有者・支配者が分かります。発行済み株式数のすべて(100%)を握る株主は、その株式会社の実質的な支配権をほぼ一手に握っていることになります。