東洋経済CSRデータの詳細分析で判明!「女性が活躍する企業」はここが違う《第3回》 女性従業員が活躍する企業と支援制度の関連性は低い?

 次に、キャリア支援に関する制度について見ると、ストックオプション制度や社内公募制度と女性従業員の活躍にはプラスの相関関係があるものの、国内や海外の留学制度、特別な成果に対する表彰・報奨制度、資格・技能検定の取得奨励制度についてはマイナスとなっている。この結果も総じて女性従業員が活躍する企業でキャリア支援は十分でないことを示している。

さらに、人事・評価に関する制度では、女性従業員の活躍との関連性は見られないこともわかる。

以上の分析結果は、上記の社内制度が女性の活躍を推進するためには必ずしも効果的でないことを示している。換言すれば、女性従業員が活躍していない企業でもこうした社内制度が設けられている可能性を示唆している。

日本では他社が行っている制度をそのまま導入するといった企業も見受けられる。しかし、他社がうまくいっているからといって、その制度が自社にも適用するかどうかはわからない。今回の分析結果は、こうした自社に合わない制度を導入している企業が少なからずあることを示している。

杉浦康之(すぎうら・やすゆき)
日興フィナンシャル・インテリジェンス株式会社 社会システム研究所CSR調査室アナリスト。東京理科大学理学部応用数学科(現数理情報科学科)を卒業後、2001年日興證券(現SMBC日興証券)入社、同年日興リサーチセンター(現日興フィナンシャル・インテリジェンス)出向。10年一橋大学大学院国際企業戦略研究科金融戦略・経営財務コース修了(MBA)。現在は、ESGの情報を用いた定量分析や、企業のCSR報告書等での情報開示に関する支援などに従事。著作に週刊東洋経済臨時増刊環境・CSR2008「環境投資は生産性を高めるか」(東洋経済新報社)など。

 

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