ポストPC時代、オフィスでもクラウド化が一段と進む--仮想化技術大手、米ヴイエムウェア副社長に聞く
--クラウドはセキュリティなどリスクが高いという声も根強い。
ラグラム クラウド化しても一般の企業のデータセンターと同等か、それ以上のセキュリティを確保できる。クラウドはITの専門家によって高度なセキュリティ体制で運営されている。一般企業のデータセンターでは、こういった人員を確保しているとは限らない。
ヴイエムウェアでは、クラウドのセキュリティを特に重視している。たとえば、セキュリティソフト大手のトレンドマイクロとパートナー関係を結んでいる。クラウド上のアプリケーションも安全な状況で運営されている。
--とはいえ、先日もアマゾンのトラブルでクラウドサービスが使えなくなった。
ラグラム アマゾンのトラブルは複合的な結果だと思う。アマゾンほど大規模なシステムになるとトラブルを起こさずに維持していくのは難しい。たとえば発電所でも、どんなに厳重に管理していても停電は起こる。
そういった面では、アマゾンのようなパブリック・クラウドよりも、企業内に限ったプライベート・クラウドのほうがシステムを継続的に保ちやすいといえ、プライベートを選ぶ企業も増えている。
パブリックとプライベートの両方のメリットを享受できる“ハイブリッド・クラウド”の導入も進んでいる。社内で管理したい情報はプライベート・クラウドで、外に出してもよい情報はパブリック・クラウドで管理する仕組みが立ち上がりつつある。