吉祥寺に、なぜ「中央特快」が停まらないのか 「住みたい街」ナンバー1なのに通過するワケ

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JR東日本八王子支社によると、「多摩エリアのお客様を都心に速く到着させるためです」という。特別快速は、西側から見ると立川まではすべて停車するものの、そこから東京方面へは国分寺・三鷹・中野と停車していく。三鷹まで「快速」で集めた乗客を、三鷹で特別快速に乗り継がせることで、都心へと速く到着させるようなダイヤになっている。

吉祥寺に停車しない理由は、「乗降人員を考慮した」ものであったなら、乗降人員が多い吉祥寺駅は停車してもよいのではないか。こんな疑問に対しては、「吉祥寺は中央・総武緩行線も利用できるし、都心に近いという理由もあって、停めていません」という。つまり「全体としての乗降人員を考えて、停車駅を決定している」というわけだ。

仮に吉祥寺に特別快速を停めると、利用客がその列車に集中し、特快ばかりが混雑する可能性もある。つまり、多摩西部の利用者に特別快速を利用してもらい、都心に近い吉祥寺の利用者は中央快速線と中央・総武緩行線に乗ってもらう。このすみわけこそ、特快が吉祥寺に停まらない理由だと考えてもいいだろう。実際に、八王子支社には「特別快速を吉祥寺に停めてほしい」という要望はたまにしか寄せられないという。

ニーズと目的にあった列車種別

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運賃だけで乗れる中央特快(写真:釣りどれ / PIXTA)

そもそも、運賃だけで乗れる中央線の列車には、「通勤特快」「中央特快・青梅特快」「通勤快速」「快速」がある。このほかに三鷹から都心に向かって「中央・総武緩行線」の電車が平行して走っており、一部は中野から東京メトロ東西線へと直通する。

「中央特快」は1967年に「特別快速」として運行が開始された。青梅線への直通「青梅特快」は、1988年に運行を開始。どちらも立川より西側では各駅に停車する。

これらの列車は、東京を発車し、中野までは中央線のホームのある駅には各駅に停車する(一部例外あり)。中野駅から先は、三鷹、国分寺、立川と停車する。

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