無料通話アプリ・LINEがプラットフォームサービスへ展開 狙うは”フェイスブック越え”

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 森川亮社長は質疑応答の中で、年内1億人を掲げるユーザー数の目標は、「いずれフェイスブックを超える規模にしたい」とブチ上げた。その時期は明言しなかったが、公の場でフェイスブックを意識した発言をするのは今回が初めてだ。

また、LINE事業の売り上げ目標についても「未定」(森川社長)としたが、オンラインのアイテム課金ビジネスの先駆け的存在とも言える「ハンゲーム」を自ら運営しているだけに、収益化については自信があるようだ。

グリーやモバゲーなどで問題になっているように、課金が行き過ぎた場合、問題はないのかという質問には、「いたずらにARPU(Average Revenue Per User、顧客1人当たりの収入)を上げるのではなく、まずはゲームの楽しみを伝えたい。アイテム課金型ではあるが、ガチャは入れず、さまざまなゲームの仕組みを用意したい」と語った。“クロ”判定された「コンプガチャ」はもちろんのこと、現在のソーシャルゲームの課金手法には社会的批判が絶えない。こうした問題をクリアしつつ収益を上げるモデルが確立できるか。

リアルの人間関係をベースとしたコミュニケーションサービスのプラットフォーム展開については、日本では、ミクシィが2010年にいちはやく開始したものの、当初、ゲーム性を排除するなど運営方針が定まらず、収益化に苦戦している。一方で、フェイスブックは利用者9億人を擁し、グローバルなコミュニケーションサービスプラットフォームとしては頭ひとつ抜けた存在になった。

日本発のプラットフォームサービスが世界に向けて羽ばたくか。“国産”としての期待も背負いつつ、LINEは新しい道へと踏み出す。

(撮影:梅谷秀司)

二階堂 遼馬 東洋経済 記者

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にかいどう りょうま / Ryoma Nikaido

解説部記者。米国を中心にマクロの政治・経済をカバー。2008年東洋経済新報社入社。化学、外食、ネット業界担当記者と週刊東洋経済編集部を経て現職。週刊東洋経済編集部では産業特集を中心に担当。

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