光回線の競争は「価格」から「使い方」へ 関電子会社ケイ・オプティコム藤野隆雄社長に聞く

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--スマートフォン(スマホ)でインターネットを楽しむ層も増えており、すでに関西圏でのブロードバンド加入率も7割を突破。今後の成長戦略は。

まず、スマホなどのモバイルについては「敵」と見るか「味方」と見るかは、今後の大きなポイントだ。今年1月にはKDDIから提携の依頼があり、スマホとのセット割引を商材に加えることができた。これはモバイルを「味方」と考えての取り組みとなる。

スマホがあるから固定回線はいらない、とならないように、サービス強化にも力を入れていく。すでに提供している医療機関向けのクラウドサービスやデジタルサイネージ(電子看板)に加え、6月には、タブレット端末に独自のコンテンツを載せた「eo(イオ)スマートリンク」を発売した。

 ショッピングや健康管理などができ、通信料金と同時に決済できるのが特長だ。パソコンの使用に慣れていない高齢者や、手軽にインターネットを使用したい主婦層など一定のニーズがあると考えている。

非常に低額になったADSLすら必要ないという人もいる中で、市場拡大を促進するのはすでに「価格」ではなく「使い方」だ。今後も「使い方」を充実させるべく積極策を講じていく。

--民主党政権発足時には、NTT分割議論も俎上に上るなど、改革が叫ばれていたが、現在はトーンダウンしている。総務省に望むことは。

「巨大すぎるNTTを規制することで市場を活性化しよう」という通信自由化の当初の精神がねじれてきているように思う。99年にNTTが再編成され、複数の会社に分割されたときの狙いは、グループ内の競争を促進し、料金の低廉化やサービス強化だったはずだ。

 

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