設備不具合で停止強いられた昭和電工のエチレンプラントが稼働再開
総合化学メーカーの昭和電工は6月13日、大分コンビナート(大分県大分市、=写真=)で、不具合のために当初計画外の生産停止を強いられたエチレンプラントの稼働が再開したと発表した。冷却工程の設備補修工事が完了。9日から原料であるナフサ(粗製ガソリン)の投入を再開した。停止期間は3カ月程度となった。
同エチレンプラントはエチレン換算で約69.5万tの年産能力を持つ。このうち同20万tの能力を持つ分解炉は定期修理のため3月7日~29日、49.5万tの分解炉は清掃目的で3月15日~21日の期間にそれぞれ生産停止し、3月30日には全工程を再開する予定だった。
しかし、その過程で一部の冷却装置に破損が見つかったため、補修が必要となった。3月末の時点で生産再開を5月中と見込んでいたが、若干ながら停止期間が延びた。
エチレンプラントは合成樹脂(プラスチック)や合成ゴム、合成繊維、界面活性剤などの石油化学製品の基礎製品となるエチレン、プロピレン、ブタジエンを生産する。今回の運転停止は昭和電工にとって当初計画にはなかった。
この想定外の運転停止は、通常の定期修理で負担する費用に相当する約20億円の営業利益押し下げ要因となる。ただ、東洋経済は5月8日付の四季報速報で示したとおり、想定外のエチレンプラント停止を織り込んだうえで、最新予想を作成しており、下表については従来通りで変更はない。
(武政 秀明 =東洋経済オンライン)
《東洋経済・最新業績予想》
(百万円) 売上高 営業利益 経常利益 純利益
連本2011.12 854,158 47,357 40,018 16,980
連本2012.12予 885,000 49,000 43,000 23,500
連本2013.12予 920,000 53,000 47,000 25,500
連中2011.06 416,527 22,100 18,055 7,810
連中2012.06予 410,000 16,500 14,000 8,700
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1株益¥ 1株配¥
連本2011.12 11.4 3
連本2012.12予 15.7 3
連本2013.12予 17.0 3
連中2011.06 5.2 0
連中2012.06予 5.8 0
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