航空業界、テロで稼ぎ時の年末年始に不安 日本航空の株価は下落、出国人数の減少続く
ANAホールディングスの株価も16日に3.5%下落。羽田空港からパリへの直行便(座席数215)を1日1便運航している。JALと同様、他線に影響は出ていないが、パリ線は14日に約7割だった搭乗率が、15日には5割、16日には4割まで落ちた。
大手旅行業者は国内旅行が堅調だが、欧州向けに関しては、テロ以前から円安の影響もあって落ち込んでいた。
日本人の海外への出国人数は、2012年の1849万人をピークに、3年連続で前年割れがほぼ確実。その流れに拍車がかかりそうだ。
年末年始にどう響くか
特にフランスでは今年1月に、風刺新聞「シャルリー・エブド」を標的にした襲撃事件が発生。特定の相手を狙ったテロであったため、影響は比較的軽微だったが、今回は無差別テロだ。同列に論じることはできない。
旅行会社最大手のジェイティービーは、主力ブランド「ルックJTB」の渡仏ツアーについて、16日出発分まで催行を中止した。17〜25日分は実施しても、キャンセル料は取らないという。
折しも旅行業界はこれから年末年始の書き入れ時を迎える。「キャンセルが多く出ているということはない。お客様からは、予約したツアーが開催されるのかとの問い合わせが多く、比較的冷静」(日本旅行)といった声もあるが、先行きは不透明だ。
(「週刊東洋経済」2015年11月28日号<24日発売>「核心リポート01-2」を転載)
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