韓国、バイアグラの特許切れで色めき立つ製薬各社
物質特許は切れたが用途特許はまだ有効
勃起不全治療薬関連の市場シェアは、米ファイザーのバイアグラが40%、米イーライリリーの「シアリス」が33%、韓国・東亜製薬の「ザイデナ」が20%、その他7%である。新たに出てくるバイアグラのジェネリックは、まずはバイアグラ新薬を攻めることになる。
しかし、バイアグラのジェネリックが、バイアグラ新薬のシェアを奪取できるかといえばそうではない。ある製薬関係者は「バイアグラ新薬への信頼度は依然として高い。バイアグラ以外の勃起不全治療薬が持つシェアを食うか、あるいは偽バイアグラを駆逐することにとどまるかもしれない」と予想する。
それに対して、ザイデナを製造する東亜製薬のキム・ヨンウン課長は「バイアグラを安く買えるという意味が大きいため、バイアグラ新薬のシェアは初期には多少減るだろう」と見る。
バイアグラはすべての特許が満了となったわけではない。バイアグラの特許は、物質特許と用途特許に分かれる。用途特許は、同一の医薬品に新たな効能や効果が追加された場合などに発生する。物質特許は、化学的方法によって製造される物質の発明に与えられるものだ。
バイアグラジェネリックの用途特許は14年5月に満了となる。CJ第一製糖は昨年5月、特許審判院に用途特許の範囲を確認する訴訟を提起した。ファイザーの用途特許が認められるなら、ジェネリックがすべて特許侵害になるためだ。同様の訴訟があった米国では、19年までの用途特許がファイザーに認められている。