韓国、バイアグラの特許切れで色めき立つ製薬各社

 

韓国の製薬会社は現在、用途特許の範囲について特許庁の審査を待っている状態だ。特許庁がファイザー寄りの判断をすれば、ジェネリックメーカーは大きな打撃を受ける。ファイザーとしてはバイアグラのジェネリックが出てくるのを法的に阻止したい。

しかし、ある製薬業界関係者は「今のところファイザーが用途特許関連で積極的に訴訟を提起していないのは、ほかの医薬品で韓国の製薬会社と提携することに備えてのことだろう」と見る。つまり、強硬姿勢を取って韓国の製薬会社を刺激したくないという思惑の表れだ。

今年3月に発効した韓米FTA(自由貿易協定)も、ジェネリックと関連がある。協定によれば、米国で用途特許が認められた新薬は韓国でも用途特許が認められる。一部の弁理士は、韓国でのバイアグラの用途特許がFTA発効以前という理由で、米国の特許に影響を受けないだろうと見ている。CJ第一製糖の訴訟は、FTA発効以降、韓米間で初めての大型特許訴訟として、両国の特許に関する重要な判断になる。

韓国では今後、いくつかの大型新薬の特許切れを迎え、ジェネリックの大量発売が予想される。バイアグラはその前哨戦ともいえるものだ。ジェネリック市場のビッグバンは、いま始まったばかりである。

(韓国『中央日報エコノミスト』 6月4日号 パク・サンジュ記者 =週刊東洋経済2012年6月16日号)

記事は週刊東洋経済執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。写真はイメージです。

 

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