「ひとりっ子のほうがマシ」親の介護で噴出するきょうだい格差、押し付け合いの末路。母の「娘を産んでおいて、よかった」にカチン

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しかし、実際に家族が行わなければいけないことは、多岐にわたります。介護サービスの情報収集や資金計画、専門職との連絡・調整など。治療法の決断や、利用するサービスの契約、お金の管理なども子の役割です。

たとえ、施設に入居しても、何かあれば電話がかかってきて駆けつけることになります。

親との関係性や、調整できる時間、得意分野などを話し合ったうえで、誰が何を担当するかを決めましょう。それぞれ、できることは何かと具体的に考えます。

かおりさんの母親のように、「サービスは使いたくない」と拒否する親は多いものです。そんな親には、誰かが利用を促す必要もあるでしょう。ほかにも何か担うことが生じたら、そのたび話し合います。

介護はやりすぎないことも大切

ひとりっ子であれば、これらのことがすべてひとりの肩にかかってきます。一方、きょうだいがいて、うまく分担できれば時間的にも精神的にも楽なはずです。

ところが、きょうだいがいるのに負担が自分ひとりの肩にかかると、余計にストレスが増えます。ひいては、「マイペースでできるひとりっ子のほうがマシ」という声まで聞こえてきます。

きょうだいに声掛けしても、スルーされるケースもあります。「『最初からきょうだいは、いなかった』と思って親の介護を行っている」と悔しそうに話す人に出会うことも珍しくありません。

介護はやりすぎないことも大切です。

できることは親本人に行ってもらい、できないことを子どもで分担。サービスで補えることはなるべくサービスで。長期戦になるかもしれないので、抱え込んだり、頑張りすぎたりしないようにしたいものです。

太田 差惠子 介護・暮らしジャーナリスト

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おおた さえこ / Saeko Ota

京都市生まれ。1993年頃より老親介護の現場を取材。「遠距離介護」「高齢者住宅」「仕事と介護の両立」などの情報を発信。AFP(日本FP協会)の資格も持ち「介護とお金」にも詳しい。一方、1996年遠距離介護の情報交換場のNPO法人を立ち上げて子世代支援(~2023)。

著書に『親が倒れた!親の入院・介護ですぐやること・考えること・お金のこと 第4版』『高齢者施設 お金・選び方・入居の流れがわかる本 第3版』(以上翔泳社)『遠距離介護で自滅しない選択』(日本経済新聞出版)『知っトク介護 弱った親と自分を守る お金とおトクなサービス超入門第2版』(共著,KADOKAWA)など。

https://www.ota-saeko.com/

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