工事はなぜ止めるのが難しいのか? メガソーラー問題で浮かび上がった「林地開発許可」の盲点

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長谷部幸弥裁判長は原告側弁護士の意見陳述の後、「裁判はもう終結でよろしいですか」「これから先は、裁判所がよく考えるという話」と述べて結審し、6月18日という判決期日を申し渡した。

平群町で造成中のメガソーラーの下流域には、約5000人が住んでいる。水路沿いの住民が原告となった「林地開発許可取り消し訴訟」のほかに、より広範な下流域の住民が原告に加わった建設工事の差し止め訴訟も提起された。こちらも奈良地裁で敗訴し、579人が控訴。3月に大阪高裁で第一回口頭弁論が開かれる。

林地開発許可の取り消し訴訟の控訴審が行われている大阪高裁(写真:河野博子撮影)
結審後、原告団は大阪弁護士会館で説明会を開いた。右端は須藤啓二・平群のメガソーラーを考える会代表世話人(撮影:河野博子)

千葉県鴨川市のメガソーラー開発、「X」投稿映像で批判

2025年9月末、「X」(旧ツイッター)に投稿された映像と写真を目にした人々が度肝を抜かれた。山肌に伐採された木々が散らばっている。千葉県鴨川市のメガソーラーの造成現場を「鴨川の山と川と海を守る会」(勝又國江代表)がドローンを使って撮影、投稿した。

ちょうど「X」上では、北海道・釧路湿原でのメガソーラー建設現場の様子を撮影した動画が話題を集め、著名人らの発信によってメガソーラー開発への批判が高まっていたころ。動画を撮影した獣医師の齋藤慶輔さんとともに登山家の野口健さんがメガソーラーによる環境破壊の問題を訴えていた最中に、鴨川の映像も投稿された。

鴨川のメガソーラー開発は、2019年4月に千葉県から林地開発の許可を受けたものの、事業者が10回にわたり、事業休止届を出し、止まっていた。2024年12月になって事業者が林地開発行為の再開届を出し、2025年5月に着工した。

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