「ドクターイエロー」、裏側まで撮影した男の人生 写真家・村上悠太「鉄道を支える人たちを撮りたい」

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多くの人から愛された「ドクターイエロー」。その公式写真集が2025年12月、JR東海グループの出版社から発売された。撮影は、鉄道写真家の村上悠太(39)だ。

この写真集は車内、レアショットといった「ドクターイエロー」のビジュアルを多数掲載しているだけの写真集ではない。村上は「『ドクターイエロー』を残す」ことに注力した。

「『ドクターイエロー』を残す」とは、どういう意味か。

実は、彼の写真家人生が、「『ドクターイエロー』を残す」ことにつながっていた。

村上 悠太(むらかみ ゆうた)●1987年東京都生まれ。高校時代には「写真甲子園」に出場。交通新聞社『鉄道ダイヤ情報』にて「突撃!ユータアニキ 鉄道HERO完全密着」連載中。2026年2月20日(金)から26日(木)まで富士フォトギャラリー銀座で、JR東海協力の写真展「『ありがとう T4』-T4がその使命を終えるまでの物語-」を開催(写真:恵知仁)

なぜ鉄道カメラマンを志したのか

祖母の家の近くで見かける、小田急の特急「ロマンスカー」。その運転士になりたい――村上はそんな鉄道好きの、よくいる子供だった。

鉄道ファンには、「車両」「乗る」「撮る」など多様な方向性があるが、村上が多く持っていたのは「乗る」。

列車の旅を楽しむ小学生の村上は、その記念写真を撮ろうと、カメラを手にする。多くの人がするであろう「行ったから記念に撮る」が、村上が写真を始めたきっかけだ。

中学生になり、旅先で撮影した写真を鉄道好きの友達に見せると、喜ばれた。「欲しい!」とも言われた。村上は公立の小学校に通っていたが、なじめなかった。

しかし私立の中学校へ入学すると、「村上は鉄道に詳しい面白いやつ」になった。自分の特徴である「鉄道好き」が認められ、その写真が喜ばれた。

「大人になること」が少しずつ具体的になっていくなか、世の中の役に立ちたいと考えていた彼は思った。

「写真を撮って伝えること」で、それができるんじゃないか――。

貯めた小遣いで、村上は一眼レフカメラを購入する。

村上が中学時代に貯金して買った一眼レフカメラで撮った1枚。写真素人にも関わらずプロをまねてリバーサルフィルムで撮影したカットで、それまでのカメラでは見ることすらできなかった望遠レンズの画角に「鉄道雑誌の写真みたい」とワクワクしたという(写真:村上悠太)

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