「多少の英文法ミスがあってもいいのでは?」は東大には通用しない。東大入試がいまだに"細かい英文法"の問題を出し続ける理由
東大入試では他にも同じような形式で、進行形で使うbe動詞が抜けているものや、「~と同じくらい…だ(as … as ~)」という比較の用法(これは中2レベル)のasが抜けているものを指摘するような、基本的な内容を扱う文法問題が出されることが珍しくありません。
重箱の隅をつつくような細かい知識ではなく、どんな教科書にも載っているような当たり前のことを問うのが東大英語なのです。
入試問題はよく「大学側から受験生に送るメッセージだ」と言われます。受験生にどんな能力を求めているのか、問題を見ればわかるということですね。そしてこの東大の文法問題は、色々と形式を変えながら過去何十年にもわたって出題され続けています。ここには一体、どんなメッセージが込められているのでしょうか。
多少の文法のミスがあても、支障ないのでは?
日常生活でのコミュニケーションにおいては、多少の文法のミスがあったとしても、大きな支障をきたすケースは多くないかもしれません。たとえば先ほどの三単現のsにしても、つけ忘れたところで意味が通じないことはほぼないでしょう(実際にsをつけない英語の方言もあります)。
また、昨日の出来事を話すときに、動詞を過去形にするのを忘れて“I study English yesterday.”と言ったとしても、おそらく相手は「yesterdayって言っているから過去のことかな」と解釈してくれる可能性が高いです。
しかし、英語で自分のメッセージを正確に相手に伝えたりするためには、やはり文法の理解は欠かせません。たとえば、「私は猫が好きです」と言いたいときは、“I like cats.”と複数形を用いるのが一般的です。しかし、もしそれを忘れて“I like cat.”としてしまうと、場合によっては「私は猫の肉が好きです」と捉えられ、変な誤解を招く可能性があります。
英語ではbeefやporkのように、食用の肉を表す語には冠詞も複数形も用いないのが原則だからです。
また、先ほどの“I study English yesterday.”のようなミスも、ネイティブの感覚からすると稚拙な印象は否めません。日本語で例えるなら、「私の夢は医者になりたい」のように、主語と述語が対応していない文を書くようなものです。


















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