回転ずし、焼肉チェーンでも静かに客離れが進む…値上げが相次ぐ外食店に行ける層・行けない層の"残酷な格差"
焼肉各社も黄色のコマが増えており、あみやき亭、安楽亭などは客数減少が続いているのだが、年前半まで好調だった人気チェーン焼肉きんぐでもマイナスの月が増えている。ファミリー層に比較的人気の業態であった回転ずしと焼肉の全体的な減速は、消費の二極化、ファミリー層という大衆層の一部離脱を懸念させる。
この業態はコロナ期でも比較的ダメージが少なく、コロナ後も2024年あたりまでは、順調に客足を伸ばしてきていたのだが、2025年から順次ブレーキがかかってきたようなイメージがある。ファミリー層が家族でリーズナブルに外食にいく場所に、消費二極化による影響が及び始めているのだろう。
親の昼飯は削られても、週末の子供たちとの回転ずし、焼肉はなるべく頑張って残してやりたい、というのが人情である。そこをも削らねばならない人が少しずつ増えている、ということなら、これは外食業界にとって気になる現象といえるだろう。
庶民は支出を実態的には減らさざるをえない現実
これを書いているとき、2025年の家計調査が発表され、昨年のエンゲル係数は28.6%となり、1981年以来44年ぶりの高水準となった、というニュースが入ってきた。その中で、高水準となったのは外食支出の増加もエンゲル係数を押し上げた、という文言が目についた。多分、これだけをみると、外食は増えていて好調!という趣旨で理解される向きが多いのだろう。
しかし、同じ現象をみても、本稿を読んだ後では印象が違うと思う。値段が上がっているから全体として金額は増えており、それも所得の多い層が牽引しているのであって、庶民は支出を実態的には減らさざるをえなくなってきている、といった現実は一部の人にしか理解されていない。
そして、当面、この状況が改善する目途は見えてはいない。減税や給付といった弥縫策ではなく、根本的にこの現実を打開する手立ては、中小零細企業における賃上げの実現しかないからである。
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