圧勝の高市政権/物価高抑制に防衛費増額…小泉、鳩山政権のような熱狂と失望を繰り返せば政策は停滞する可能性も

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これに対して中道は、野田佳彦共同代表(前立憲民主党代表)と斉藤鉄夫共同代表(前公明党代表)は食料品の消費税を非課税とするなどの政策を打ち出したが、高市首相との論争はかみ合わなかった。

公明党は26年間続いてきた自民党との連立・選挙協力を解消し、立憲民主党との新党結成に踏み切ったが、その方針転換が支持母体の創価学会に浸透するのに手間取った。立憲民主党を支持してきた無党派層が離れたこともあって、中道候補は各地で苦戦を強いられた。安住淳共同幹事長をはじめ、小沢一郎、岡田克也、枝野幸男各氏ら民主党時代から党を支えてきたベテランが落選した。

圧勝を背景に高市首相はどう動く?

野田、斉藤両氏は選挙後辞任。2月13日には代表選が実施され、小川淳也氏が後継代表に選出された。中道は今後、小川淳也氏の下で党再生の方策を探ることになるが、落選したベテランに代わる新たな候補者選びや政策の練り直しなど、険しい道のりが続く。

高市首相は衆院での圧倒多数を得てどう動くのか。

当面は2月18日召集の特別国会で26年度の当初予算案と関連法案の審議が続く。衆院の解散・総選挙で審議日程が後ろ倒しになったため、今年度中の予算成立は無理となり、3月には1カ月程度の暫定予算案が提出され、成立する。本予算の成立は大型連休前後にズレ込みそうだ。この間、新たな政策が打ち出されることはなく、国会では政治とカネをめぐる議論なども続きそうだ。

政策面では、食料品の消費税非課税をどう実現するかが焦点だ。高市氏は与野党代表や有識者でつくる「国民会議」で協議するとしているが、各党の主張の隔たりは大きく、意見集約には手間取りそうだ。その間に円安や物価高がさらに進行すれば、国民の不満は募るだろう。

アメリカが求めている防衛費の増額については、今秋から進められる国家安全保障戦略など安保関連3文書の改定とともに打ち出される。アメリカは同盟国にGDP(国内総生産)比3.5%程度の国防費、防衛費を要求しているが、これまで2%に増額してきた日本がさらに3.5%に引き上げるには年間7兆円程度が必要となる。その財源を確保するための増税論議は紛糾必至だ。

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