「業界地図」見方・使い方④ 「比べて読む」方法とは? 過去10年で伸びた会社・伸びなかった会社の違いを知ろう

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『業界地図』は、これまで解説してきたとおり、大企業を中心に業績や提携関係を地図のように並べた媒体です。そのため、業界内の大きな変化を追うことはできても、新興企業や急成長中の中小企業を見つけるのは難しいかもしれません。

しかし、ここに『会社四季報オンライン』のデータを組み合わせることで、新たな投資のヒントが見つかるかもしれません。これは『業界地図』と『会社四季報オンライン』を使って、業界の序列を覆す可能性を秘めた「逆転の銘柄」を探すという投資アプローチです。

なぜ「逆転」をテーマにするのか。それは、業界の序列や平均を把握することが、チャンスの発見につながるからです。

上記のように、多くの業界で上位企業の顔ぶれは10年経ってもほとんど変わりません。自動車業界のトヨタ自動車、証券業界の野村ホールディングスのように、事業規模・利益率・平均年収のすべてでトップに君臨する「3冠王」のような企業も少なくありません。

一方で、これらの序列が一致しない業界も存在します。ここに「逆転」のチャンスが眠っています。つまり、売上高では大手ではないけれど、年収や利益率では大手を上回っており、なおかつ株価指標(PERやPBR)が割安な企業を探すのです。

この手法の利点は、中小型株を対象にできる点です。機関投資家が中心の大型株よりも、個人投資家が見つけやすい、隠れた優良企業を探し出すことができます。

文房具・化学業界に見る「逆転」のヒント

たとえば文房具業界を見てみましょう。業界の最大手はコクヨで、売上高と時価総額でトップです。しかし、平均年収で見るとホッチキスで有名なマックスが、利益率で見ると三菱鉛筆がそれぞれ上回っています。これは、コクヨの事業にはオフィス家具や利益率の低い流通(カウネット)などが含まれるためです。

ほかにも化学業界を見てみましょう。売上高トップは三菱ケミカルグループ、時価総額トップは信越化学工業です。しかし、利益率のトップは、実はメッキ薬品を手掛けるJCUという会社です。

このように、業績に加えて株価や年収といった指標を組み合わせることで、さまざまな投資アイデアが生まれます。こうした手法を駆使するには、『業界地図』だけでは足りず、『会社四季報オンライン』のような詳細なデータが必要となるのです。

※『業界地図』の内容は会社四季報オンラインの「業界研究」ページでもご覧いただけます。

この連載では一部、2025年9月に東京証券取引所で行ったセミナーの資料を使っています。動画はこちらになります。ぜひ一緒に見てみてください。

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