JR東日本、首都圏で「運行トラブル」なぜ続くのか 山手・京浜東北線停電に続き常磐線で「架線断線」
人手不足が課題となる中、設備の検査には新たな手法も導入している。
JR東日本は21年以降、架線や線路などの状態を走りながら調べられる電気・軌道総合検測車「East-i(イーストアイ)」によって、トロリ線の摩耗や架線の金具の状態などを確認する「架線設備モニタリング」システムを首都圏以外の在来線約5500kmで採用した。
列車の本数が多い首都圏の路線でも精度の検証を進め、25年10月からは首都圏の約2000kmを含む在来線の全線区に同システムを導入した。駅構内の一部の側線などは従来同様に係員が目視点検するが、JR東日本によると同システムにより、これまで係員が夜間に年1回行っていた検査の回数を、最大で年4回に増やせるという。今回の常磐快速線や25年5月の山手線の架線トラブルがあったのは、新システムの導入以前に点検された場所だ。
また、地方路線ですでに行っている日中時間帯のメンテナンスについて、首都圏でも26年度からの実施に向けて検討している。

チェック体制に課題は?
ただ、最終的なチェック体制が機能しなければトラブルは起きてしまう。
25年5月の山手線の架線トラブルは、施工会社による金具の接続不良が原因だったが、施工後の仕上がり確認も不十分だったとされる。JR東日本によると、このような工事の場合は「施工会社が施工後に仕上がり確認を行い、結果を記録」し、「施工終了後に施工会社から提出される記録表にて弊社社員が確認を行う」という。確認で不良が見つかっていればトラブルは未然に防げた可能性が高いだろう。
また、1月16日の山手線・京浜東北線の停電トラブルでは、工事に伴い止めていた架線への送電を再開する際の取り扱いについて、発生当時は現場担当者がチェックするのみで、ダブルチェックするルールになっていなかったという。
検査手法の拡充とともに、チェック体制に問題がないかの再確認も必要だろう。


















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