格安スマホの限界を越える── mineoが音声フルMVNOと法人共創で500億円を狙う戦略転換

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たとえば、通話料金を独自に設定したかけ放題プランを作りたくても、音声通話の設備は大手キャリアのものをそのまま使っているため、自由に設計できない。海外で使えるローミングサービスも同様だ。大手キャリアが提供するメニューを「また貸し」しているような状態では、差別化の余地が狭い。

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MVNO事業者数は2年間で259社増加し、約2000社に達した(筆者撮影)

mineoが2025年12月に発表した「パケット放題」は、最大8Mbpsの速度制限はあるが使い放題というサービスだ。発表会に登壇したモバイル事業戦略部長の松田守弘氏は「常時数百Mbpsはいらない、通信費は節約したいという声に応えた」と説明したが、同時に「ライトMVNOの中で実現しているが、正直なところ無理をしながらやっている部分もある」と本音を漏らした。

設備を持てば「自分で決められる」

この制約を突破するのが、今回発表した「音声フルMVNO」への転換だ。

通信の中核となる設備を自社で持てば、料金プランもサービス内容も自分で決められるようになる。かけ放題の設計、海外ローミングの提供、法人向けIoTサービスの開発など、これまで大手キャリアに依存していた領域を自社でコントロールできる。

松田氏は「音声通話があるからこそメインのスマホになる。データ通信だけでなく音声も含めて自社で持つことで、ユーザーの期待を超えるサービスを作りたい」と語った。

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au回線での音声フルMVNOに2027年度下期参入する(筆者撮影)

ただし、実現までには時間がかかる。サービス開始は2027年度下期の予定で、発表から約2年を要する。松田氏は「つい最近KDDIに申し入れを行ったところ。設備の構築だけでなく、接続試験も大規模になる」と説明した。

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