連合がついに抗議書を提出、玉木・国民民主党"強気の105人擁立"がもたらす「党勢拡大」の危うい代償

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候補者の年齢層も、25~29歳が6人、30~39歳が24人と、40歳未満が30%を占める。最高年齢は向山好一氏の68歳で、70代の候補はいない。しかも、岩手2区や宮城2区といった東北地方の県庁所在地ではない選挙区や、大阪7区といったベッドタウンの選挙区には、20代の新人の女性候補を擁立する。

そうした積極的な擁立は、他党との軋轢も生んでいる。

例えば、連合(日本労働組合総連合会)の神保政史事務局長は1月23日付で玉木代表に書面を送り、福井1区に連合出身議員政治懇談会の会員議員で前職の波多野翼氏(自治労)が出馬することが決まっているにもかかわらず、国民民主党が新人の山中俊祐氏を擁立することに抗議した。

その文面は「貴党と連合との信頼関係が棄損しかねない由々しき事態であり強い怒りを覚える。貴党には(連合推薦候補全員当選に向けて、走力を挙げて取り組むとする)連合方針を尊重した対応を強く求める」と、非常に厳しいものだった。

こじれる立憲・国民・連合の三角関係

連合
連合の芳野友子会長(左)と神保政史事務局長(写真:時事)

そもそも連合は立憲民主党とともに国民民主党を支持しており、両者の関係の緊密化を願ってきた。しかし、国民民主党は「政策第一主義」を掲げて自民党に近寄る姿勢を見せており、昨年の首班指名では与党の一部から「玉木擁立」の声すら上がっていた。

連合の芳野友子会長は、選択的夫婦別姓をめぐって高市首相と意見が異なることもあり、国民民主党の連立入りに絶対反対の姿勢だ。1月5日の会見でも改めて、「立憲と国民が与党に対峙する体制が必要」と述べている。

さらに福井1区は05年の衆院選以来、自民党の稲田朋美元防衛相が議席を占有し、安定した強さを示してきた地盤でもある。24年の衆院選で波多野氏が比例復活したのは、「政治とカネ」の問題で自民党が劣勢だったことや、参政党などが候補を擁立して票が分散したためだ。

今回の衆院選でも、参政党は福井1区で藤本一希氏を擁立する予定だ。しかも1月25日に投開票された福井県知事選では、参政党が応援した石田嵩人氏が与野党の相乗り支援を受けた元副知事で前越前市長の山田賢一氏を破るという事態が発生。中道にすれば、参政党の台頭に加えて国民民主党に候補を擁立されて、票を削られてはたまらないということだろう。

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