今年に入って何げなくテレビを見ていたら、NEXCO各社によるものでないにもかかわらず、高速道路の工事の様子を使ったコマーシャルが放送されているのを目にした。
安藤ハザマという建設会社が手がけた青崩峠(あおくずれとうげ)トンネル(長さ4998m)の貫通の様子を使った映像である。
2023年に貫通し、25年5月に完工式が行われた青崩峠トンネルは、三遠南信自動車道の静岡・長野の県境を貫く隧道であり、驚くほどの長さではないものの、このルートで最大の難工事といわれていた。
というのも、この峠付近は中央構造線の、文字通り「崩」れやすい地盤上にあり、この峠を抜ける一般道の国道152号線も車両の通行の不能が続くなど、まさに難所中の難所だったからである。
そこに念願のトンネルを通した建設会社が、このトンネルを掘った映像を会社のCMに使おうとした背景は、よく理解できる。
とはいえ、愛知・静岡・長野を結ぶこの三遠南信道は、まだ全通の具体的な見込みがなく、青崩峠の前後の区間の開通時期も現時点では正式に発表されていない。
このように、日本にはまだまだ建設途上の高速道路が各地にあり、例年、年度末となる3月に向けて新規開通ラッシュのシーズンが訪れる。
なんとか公表した年度内に新たなテープを切ろうと、関係者は開通に向けて追い込まれていることだろう。
今年度の傾向は「短い区間をつなぐ」もの
今年も間もなく開通を迎える道路がいくつもあるが、今年はエポックとなるような中長距離の開通は少なく、末端部分や途切れた部分をつなぐ10km程度の延長というケースが目立つ。
工事費や人件費の高騰、あるいは難工事にぶつかって、作業が思ったように進まなかったケースもあろう。ここからは、年度末に向けた動きを確認しておきたい。


















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