シャープ液晶工場跡を1年で転用、GB200水冷でPUE1.15──KDDIが堺に開いた"国内完結"AIデータセンターの狙い

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屋上の冷却塔
屋上の冷却塔。夏場で1日あたり160トンの水が蒸発する(KDDI提供)

国内でデータを完結させる「ソブリン性」

松田社長が繰り返し強調したのが「ソブリン性」だ。企業の機密データや個人情報を国内で保管・処理できる点を、海外クラウドサービスとの差別化要因に位置づけている。

具体的な活用事例として、製薬業界での取り組みが紹介された。KDDIとグループ会社の医用工学研究所は、全国63施設から470万人分の電子カルテデータを保有している。2026年度中には1000万人分まで拡大する計画だ。

電子カルテには患者の治療経過や投薬記録が含まれるが、医師の記述方法が統一されておらず、従来は手作業での処理に時間がかかっていた。1000名分のデータ処理に約2カ月を要していたが、医療特化型のLLM(大規模言語モデル)を活用することで、10万人分を3日で処理できるようになるという。武田薬品工業との協業も予定されている。

医療特化LLMの活用について説明するスライド
医療特化LLMの活用について説明するスライド。1000名分のデータ処理に約2カ月かかっていた作業が、10万人分を3日で処理できるようになる(筆者撮影)
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