実はこの施設、1987年ごろから地元の権利者を中心に再開発が進められた、住民にとっては「なくてはならない存在」だ。広場や壁面には、世界的なアーティストによるアート作品が点在。単なる商業ビルというよりは、地域の多目的ホールとしての役割も兼ね備えている。
道路を挟んで向かい側に立つ、高さ約164メートルの「中目黒アトラスタワー」も、中目黒のシンボル的な存在だ。45階建てという圧倒的な高さを誇るが、その足元に入っているのはサイゼリヤや焼き鳥店、庶民的な立ち飲み屋など、親しみやすい飲食店が多い。
タワーマンションといえば「高級」というイメージが先行する。しかし、この再開発はもともと「目黒川の氾濫を防ぐために立ち上がった地元の住民」が主導したものだという背景がある。
高層階には富裕層が住む一方で、1階レベルの風景は案外フラットだ。中目黒という街が、上層と地上で役割分担されていることを実感させられる。
目黒川沿いは「ナカメらしさ」を感じるエリア
目黒川沿いに出ると、さらに空気は一変する。洗練されたセレクトショップや話題の飲食店が並び、「ナカメらしさ」が最も凝縮されたエリアだ。
ハイセンスな装いの若者たちがショッピングを楽しむ姿が目立ち、普段着のコートで歩いていた筆者は、どこか背伸びをしたような落ち着かない気持ちになる。
世界に6店舗しかない「スターバックス リザーブ ロースタリー」は、中目黒が「ここでしかできない体験」を売りにしている象徴的な存在といえる。


















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