「押し入れに…」人気フクロモモンガに事故死が多い訳――さみしさやストレスから生じる痛ましい死。小さい体が訴える飼い主へのメッセージとは

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また、フクロモモンガはケージから脱走してしまうことが多く、脱走して餓死したり冬場であれば凍死したり……なかには「いなくなったフクロモモンガが、押し入れの奥で干からびた遺体となって見つかった」という、実に胸が痛む事例もありました。

次に多いのが、「自咬(じこう)症」を悪化させてしまうケースです。

自咬症とは、文字通り自分自身を咬んでしまう行動です。インコなどでよく知られていますが、これがフクロモモンガでも非常に多いのですね。自らつけた傷が悪化して死に至ることもありますし、ひどいときには自分で自身の臓器を引きずり出してしまうこともあります。

自咬症を起こす原因は、飼育環境、精神的ストレス、ケガ、何らかの疾病などさまざまです。

飼育環境や精神的ストレスでは、暑さや寒さ、ケージの狭さ、不安、寂しさ、ほかの個体からのいじめなど、要因は多岐にわたりますから、それを正確に特定することは容易ではありません。

動物病院で自咬症と診断されると、傷の治療をするとともに、自咬症の原因をしぼり込んでそれを取り除いたり、飼育環境の見直しをしたりします。また、エリザベスカラーを首に装着して、体を咬めないようにすることもあります。

最近では専用フードも普及。この子が夢中で食べているのは「ちーたら」のようなフクロモモンガ用の餌(撮影協力:NOBIMO15/撮影:尾形文繁)

自咬症が悪化して衰弱死?

「自分自身のお腹を咬んで、弱って死んでしまいました。自咬症だったのでしょうか……」

そう言って7歳のメスのフクロモモンガの遺体を持ってこられたのは、大学生くらいの女性の飼い主さんでした。「何かしてあげられることはなかったのだろうか」と思い悩み、病理解剖によって正確な死因を知りたいと考えたそうです。

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