近くて遠い「大阪の世界遺産」全貌を拝む過酷条件 世界遺産を"上空100m"から拝む「絶景バルーン搭乗記」…のはずが、まさかの「不搭乗」ルポ

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おおさか堺バルーン
運行中止ではあったが、バルーンは間近に見られた(筆者撮影)
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現在、日本にある世界遺産は26件。東京・上野にある国立西洋美術館のように、都心のターミナル駅から徒歩1分という至便な位置にある遺産もあれば、小笠原のように片道24時間の船旅が必要な、気軽には訪れることが難しい遺産もある。さらに、福岡県の沖ノ島は、原則として上陸が認められていないので、訪問はほぼ不可能である。

「見た」とは言えない?世界遺産が大阪にある

そんな中、行ったことはあるが「しかと見た」とは言いきれない、ちょっと厄介な世界遺産がある。それが大阪府にある「百舌鳥・古市古墳群」である。

2019年に登録されたこの世界遺産は、堺市と羽曳野市、藤井寺市に点在する49基の古墳で構成されており、小さな古墳はすぐ脇まで行って全貌をつかむことができる。しかし、この古墳群の中心で最も知名度の高い大仙古墳(仁徳天皇陵)をはじめとする大型の前方後円墳は、周囲を巡っても濠の向こうに森が広がっているのがわかるだけで、全体の規模はよくわからない。

仁徳天皇陵の正面の拝所
仁徳天皇陵の正面の拝所(筆者撮影)
仁徳天皇陵の拝所に掲げられた宮内庁による注意書き
仁徳天皇陵の拝所に掲げられた宮内庁による注意書き(筆者撮影)

仁徳陵には、拝所といって、正面に陵墓を拝むための場所があるが、ここに来てもその先には一歩も入れないので、隔靴掻痒の感がある。

すぐ脇に、函館の五稜郭を見下ろせるタワーのような高層の展望台か、あるいはドローンのような飛び道具で上から見下ろせたらどんなに素敵だろう、そう感じた人は少なくないと思われるが、その願いをかなえてくれる観光アクティビティが昨年10月に誕生した。それが気球に乗って上空から遺産群を眺める「おおさか堺バルーン」である。

世界遺産マニアでもある筆者が堺バルーン開業のニュースを聞いてぜひ乗ってみたいと思ったのは当然の成り行きである。

12月下旬、東京から1泊2日の日程で予定を立てたのだが、このバルーンの搭乗には、実はいくつもの高いハードルがあり、せっかく東京から大阪まで出向いたのに、残念ながら筆者は上空からの遊覧飛行がかなわなかった。これは、搭乗記ではなく、なぜ乗れなかったのかを記録した「不搭乗」のルポである。

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