"利他"で協力する動物はいない? 生き残る個体が「あえてコストを払う」納得の理由
海や川などで、小魚が大きな群れになっているのを見たことがある人は多いでしょう。彼らは互いに協力しているのでしょうか?
魚が住む水中では、小魚は常に誰かに狙われています。特に海中では、大きな魚食魚が昼も夜もいて、小魚はいつも安らげません。もし、小魚が1匹で泳いでいたらどうでしょう。
周りにいる魚食魚全てがその1匹を狙うしかありません。1匹をかわせたとしても、何匹もの(あるいは何回もの)攻撃を全てかわすことはできないでしょう。普通、大きな魚のほうがはるかにスピードが速いからです。
群れて攻撃を回避する
そこで群れです。もし、2匹でいれば、自分が食われる確率は単純計算で2分の1に下がります。もっとたくさんでいれば、自分が食われる確率はさらに下がるでしょう。
ただし、魚食魚は1匹の小魚よりも、群れを狙ったほうが食べ物にありつける確率は高くなるので群れを優先的に狙いますから、単純に群の個体数分の1には下がらないでしょう。ですが1匹でいるときよりも、食べられる確率は確実に下がります。
このような群れでは、群れの機能を果たすためにメンバーはコストを払っているのでしょうか。払っていれば協力しているといえるかもしれません。
魚群を観察すると、小魚は常に魚群の内側に潜り込もうとすることがわかります。そのため、群れはばらけないようになっています。この行動は、群れを維持するためにそうしているのではなく、かたまりの内側にいるほうが、外から攻撃してくる魚食魚の攻撃から逃れられやすくなるからだと考えられています。つまり、魚群の内側に潜り込んだほうが、(他者の利益ではなく)自分の利益が高くなるからそうしているのです。


















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